OKUYAMA COLLECTION 展

建築家・陶芸家の奈良祐希の処女作「Node Kanazawa」のギャラリーで展覧会を開催

アートコレクター 奥山純一氏のコレクションを一堂に展示

「OKUYAMA COLLECTION 展」
三島喜美代/平子雄一/奈良祐希/名和晃平/舘鼻則孝/熊野海

日程:2023 年 12 月 1 日~2024 年 3 月 30 日
場所:Node Kanazawa (金沢市問屋町 1-27-1 076-238-3880)
時間:11:30~17:00
定休:毎週火曜日

この度、株式会社 EARTHEN(本社:石川県金沢市橋場町/代表取締役 奈良祐希)は、建築家 奈良祐希設計の処女作であり、2023 年 4 月に竣工したばかりの 「Node Kanazawa」内のギャラリーにて、こけら落としの第一弾の展覧会を開催します。「Node Gallery」は今後、アーティストでもある奈良祐希がキュレーションを行います。
陶芸家と建築家の二刀流として活躍する奈良祐希による建築「Node Kanazawa」は、石川県 の金沢市問屋町に存在している。 注文住宅や商業施設の設計、施工、販売などを手掛ける、株式会社家元の本社機能を備えたこの建物は、1 階にカフェレストランやギャラリーも入居する複合施設として設計。 金沢問屋センターとの入念なキャッチボールとヒアリングの中で設計が行われた。同センターとの長い議論の結果、「緑化」や「自然風」といった自然エネルギーを積極的に活用しながら、要望でもある「日陰」によるヒートアイランド現象の緩和を企図した「緑のミチ」 を建築内に設けている。建物を貫通するこの緑道はパブリックスペースとして地域社会に貢献し、オアシスとしての役割も担う。正対する「街のミチ」は都市街路の延長として機能し、 「ミチ」の交差点(Node)が建築中心部に配置され多様なコミュニティの創出に寄与する。 地域に古くから伝わる武家屋敷の土塀を連想させるスケールアウトした土壁ファサード、 問屋町の周辺建物内外で多用されている「キャンチレバー」や「渡り廊下」を改めて解釈し直し形態に反映、石川県産である「戸室石」「能登ヒバ」「大樋土」などの自然素材をふんだんに活用して、親近感のある地域の賑わい創出と古来から伝わる街並みや歴史、記憶の現代への継承を意図している。 本格的な建築作品としては奈良の処女作となった 「Node Kanazawa」だが、350 年以上続く茶陶の後継者である自身の出自や、地元金沢の文化や産物が違和感なく建築のフォーマットへと落とし込まれており、すでにシグネチャースタイルと呼べるような、オリジナリティあふれる建築である。

 

OKUYAMA COLLECTION 展について

私的なアートコレクションは、パンデミックの最中、ニューヨークはメトロポリタン美術館 にて、あるシルクスクリーンの作品を購入したことがきっかけとなった。その後、ボストン で、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に出会った。それは、イザベラという 1 人 のコレクターが、生涯をかけて作り上げたコレクションが、実際の居住空間をそのままに残 されているものだった。これは一つの大きなアートで、イザベラ氏にしか表現できないもの だったはずだ。 私は「Life itself is an art(人生そのものは芸術だ)」という言葉が大好きだ。人は自分という 芸術作品を、一生かけて作り上げていく。ということは、誰もが表現者だということ。自分を表現するのは簡単に見えて、実はかなり勇気のいることだったりする。アートと共に暮ら し向き合うことで、自分の奥にある感性が刺激され、溢れ出し、それは生きるエネルギーに 変わっていくように感じている。 私は同じ時代を生きるアーティストの作品を中心に収集しているが、今回の展示会では、三島喜美代さん、平子雄一さん、奈良祐希さんをはじめとした作品をセレクトした。 どのアーティストも、過去と未来をつなぐ”今”に挑戦するアーティストだと認識している。 とはいえ、作品を通して受け取るメッセージは、個々で異なるだろう。これらの背景を踏ま えて、展示を楽しんでいただければ幸いだ。 今回の展示会は、Node Kanazawa での開催。Node Kanazawa の設計は、陶芸家であり建築 家でもある奈良祐希さん。壁は、左官仕上げになっており、県内を流れる手取川の砂利や大 樋土の陶土を混ぜ込んだもの。地域に根差し、素材を大切にする陶芸家 奈良さんだからこそ成せた技である。建築としてのアートもまた楽しんでいただけると思う。このような素敵 なスペースで展示会を開催でき大変光栄である。(奥山純一)

奥山純一さんのコレクション展に寄せて

奥山純一さんと知り合ったのは、建築家で陶芸家の奈良祐希さんを介してである。奈良さん 設計の 株式会社家元新社屋「Node」のギャラリースペースを使って、これまで収集してき たコレクションの一部を紹介するので、専門家のアドバイスがほしいということであった。 家元の代表取締役羽田和政さんも知り合いだし、断る理由がない。 これまで奥山さんは、三島喜美代、舘鼻則孝、松山智一、平子雄一、奈良祐希などの作品を 収集してきた。そしてさらにコレクションの充実を図ろうとギャラリーなどを回っている。 本人がはっきり言ったわけではないが、次への展開に向かうために、その前に一度立ち止ま って、自分なりのコレクションの考え方を整理したいようで、そのための機会のようだ。も ちろんお客様と現代アートの楽しさを分かち合いたいという思いもある。だから、展示作品 は相当悩んだようだ。 アートが活況を呈するためには、1 人アーティストがいい作品を作るだけではダメで、それ を理解し応援し、またそこからさらに物語を膨らませるコレクターの存在が不可欠である。 現代アートにおいて、奥山さんが金沢でその先陣を切ろうとしていることは間違いない。 奥山さんが集めた作品の世界とクオリティをぜひ楽しんでほしい。

東京藝術大学名誉教授 秋元雄史

 

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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000118279.html?fbclid=IwAR2KmoLGOzo65WFagFc6ePuRkbuzpJ2l96zIn9MIvqcGt0OXwZHPX6EwtpA

https://www.adfwebmagazine.jp/architect/junichi-okuyamas-collection-to-be-exhibited-at-node-kanazawa/?fbclid=IwAR180PeIbkCoEXtNgYL5KvOyTcR9FqoWgAqBJu1xTMWjD5Tz0pSuWIA6VSM